【#93】設備設計者の苦労とやりがい。経験談をお聞きしました。【院生の1級建築士受験】

【#93】設備設計者の苦労とやりがい。経験談をお聞きしました。【院生の1級建築士受験】

建築設計のお仕事というと、皆さんはをイメージされますか?

外観や空間のデザインを考える意匠設計?災害に強い構造を計算する構造設計?えーっと、あとは… 

ほかにも、縁の下の力持ちがいます。設備設計です。

 

 

まず、簡単に自己紹介します。

私は地方の国公立大学で建築を学ぶ大学4年生修士1年生となる来年度、2021年一級建築士試験受験します。詳しい自己紹介はこちらの記事(クリックで開く)から。

 

2月23日(火)の作業/学科まであと138日

 

 

  • 16年構造・施工(55問)演習・復習

本日も構造・施工の過去問題を解いていきます(第2周目)。最新の結果はこのような感じです。

 

 

それでは今日も一日、ご安全に。

 

設備設計とは?苦労は?やりがいは?

 

 

さて、本題です。

先日、運よく設備設計監理をされているAさん(仮名)にSNS上でお話を伺う機会がありました。

 

私は環境・設備系を専攻している学生ということもあり、設備関係のお仕事には大変関心があったのです。

そこで、設備設計「苦労」「やりがい」をお聞きしてみました。

 

 

あまりに親身に、そして貴重な体験をAさんがお話しして下さったため、これはぜひ皆さんにも紹介させていただこうということで、本記事の執筆に至りました。

 

それではまず、設備設計とは何か?というところから見ていきましょう。

 

 

設備設計とは?

設備設計とは、その名の通り設備の設計です。

設備設計で扱うものは実にさまざまですが、店舗の設備設計をされているAさんは、

 

設置できる空調機の種類や容量、数、排水の位置、電気はブレーカーサイズ

 

を設計されているといいました。

ひと言でいうと、お店を出す際に借りるテナントの条件に合わせて設備を設計するお仕事とのことです。

  

 

設備設計の苦労は?

設備設計のお仕事をされる上で、苦労することをお聞きしました。

その結果、次の3つをご返答としていただきました。

 

  • デザイナーとの協議が難しい
  • 設計にあまり時間を使えない
  • 褒めてもらえない

 

 

1つ目は、デザイナーさんとの協議が難しいことだそうです。

Aさんは店舗の設備設計をされているため、内装のデザイナーさんとの協議が必要です。

 

その際、相手が設備への理解がないデザイナーさんであれば苦労するとのこと。

以下、引用です。

 

設備が天井や平面上にプロットできていれば良いと思われてる方もいるので、排水勾配、空調換気の風向、照明の照射角、機械のメンテナンススペースなどは考慮されずに最初は内装プランが来ることがほとんどです。

もちろんデザインを優先してあげたいけど…物理的に無理!困る!でも、表現したいデザインがある!

 

建築の設備というものが、我々の目に見えている以上に奥深いことを物語っていますね。

デザイナーさんと設備設計者はこの後、お互い妥協しながら話を進めていくとのことです。

 

 

2つ目は、設計にあまり時間を使えないことだそうです。

テナントに店舗を出店する際は時間が勝負で、 前のお店が閉まった後最短で出店が求められるのだそう。

短ければ設備設計が2週間で完了させなくてはならない事もあるようです。

 

この期間で内装デザイナーと場所の取り合いをして、さらに使用者の要望を聞いています。 (中略)

ただ、設計する用途が様々なので、設備の納める場所は様々、機械も多種多様なので色々な物の設置基準、技術指針を駆使していましたし、メーカーさんには過去事例など聞きまくってました。常に新しい技術を調べてましたね。

 

設備設計は短い時間しか与えられないのに、求められることが多い

さらに、こんなエピソードもあったといいます。

 

業界的にも夜中まで働く方が多く、急にデザイン変更を夜中にし、共有されて翌朝に設備プランくださいと言われた事もあります。

 

 

3つ目は、褒めてもらえないことだそうです。

意匠設計や構造設計と比べて設備設計がないがしろにされてしまう現状を、次のようにお話してくださいました。

 

施主や使用者から設備設計を褒められるのは稀です。設備は当たり前に快適であると思われてるので、悪い時しか連絡きません。

でも寒さの原因は空調だけが原因ではない事が多いのですが、使用者はまずエアコンが効いてない!と思われる方が多いです。

客席数を確保する為に風除室をやめたりする事もよくありますから。

 

これは切実です。同情します。

そんな扱いを受ける中で設備設計のやりがいをどのように見出しているのかが、気になりました。

 

 

設備設計のやりがいは?

うって変わって、設備設計のお仕事ののやりがい良い点もお聞きしました。

結果、次のようなご返答をいただきました。

 

設備設計は人を守るだけでなく快適にする事もでき、素敵な内装をさらに引き立たせてる事ができる、BtoB、BtoCにも繋がる仕事です。

設備技術者になれば就職に困る事は少ないです。(中略)大手の設備設計事務所に入りましたし、今もいわゆる人気企業に転職できました。

 

苦労する点で設備設計は褒めてもらえない旨を紹介しましたが、それでも目に見えるデザインを確かに引き立てているのが設備。

そして、計画や構造と比べて目立たない設備だからこそ、就職・転職で優位になりやすいメリットもあるようです。

 

 

お話の最後、Aさんはこう締めくくりました。

 

老婆心ながらにアドバイスがあるとすると、何で達成感ややりがい、向上心を感じるのかで設備の仕事を選択すると良いと思います。

 

Aさんご自身も、設備設計のお仕事の良い面だけではなく不満な点も十分実感されているようです。

しかしながら、自社内の業務を行う際は使用者からのフィードバックで課題が常に見つかるため、それによって向上心を維持されているとのことです。

 

 

設備の道も検討していた私には刺さる言葉でした。

 

私は設備の研究に関心があって今の専攻を選択しました。これは間違っていなかったと思います。

一方、職業としての適性については就活までに今一度検討したいと思いました。

 

 

最後にお願いがあります

今回お話しして下さった設備設計管理のAさんへ、心より感謝申し上げます

誰かの言葉を責任を持って伝えるのは、98記事書いてきた私でも珍しい経験でした。今後もぜひ、このような記事へ挑戦したいと思います。

 

そこで、このブログを読まれているあなた

 

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お待ちしております。

 

 

今回の記事も、皆さまの勉強の一助となっていれば幸いです。

次回予告

次回【#94】は、『施工管理のインターンシップでお聞きした、現場監督の苦労とやりがい。』をお送りします。お楽しみに。

 

 

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